お子さんの歯並び、ご自身の咬み合わせ、気になりませんか。
矯正治療を子どもの時期から始めると、かなりの確率で歯を抜かずに矯正治療が可能になります。当院では小児矯正を得意とし、お子さんの歯並び・咬み合わせの改善に特化した矯正治療を行っております。
矯正相談も随時行っておりますので、お気軽にご相談ください。
第一期治療 ~こどもの顎の骨、歯並び、咬み合わせ等が成長するための基礎を整える~
歯並びは様々な要素から影響を受けています
- 筋肉(舌や唇)
- 骨格(顎の骨の形や大きさ)
- 歯(大きさや位置)
- 習癖(指しゃぶりや口呼吸、嚥下癖、姿勢等)
これらを早い時期に正常な状態に整えておくことで、その後の成長発育や永久歯への萌出交換がスムーズに行われるメリットがあります。
成長発育のピークは、一般的に男子は13~14歳頃、女子は11歳頃に訪れます。この時期までに、歯並び・咬み合せの『基礎作り』をしておくことが小児矯正の目的です。
歯並びが悪くなる原因は様々ですが、例えば歯の大きさに対して顎の骨の大きさが小さい場合、歯は並ぶスペースが足らずに凸凹になってしまいます。他には、上下の顎の大きさのバランスが悪いと、出っ歯やうけ口の原因となります。
また、指しゃぶり、口呼吸、常にお口が開いている、下唇を咬んでしまう、などの『口の使い方の悪い癖』も歯並びに悪影響を及ぼします。
このような“原因”から直す矯正治療は、小児期の骨や筋肉が柔軟な時期に行うことが重要です。
- 乳歯列期(4~6歳頃)に行う治療を『早期治療』
- 混合歯列期(7~11歳頃)に行う治療を『第一期治療』
としています。
第二期治療
第一期治療を終えたあと、しばらく成長と歯の生え変わり(萌出交換)の観察を行います。全て永久歯が揃い、かつ成長が落ち着く頃に、仕上げの治療『第二期治療』を行います。
第一期治療~第二期治療 治療例
第一期治療
主訴 | 受け口 |
---|---|
診断名 | 骨格性反対咬合 |
年齢 | 8歳 |
使用した 主な装置 |
マルチブラケット、上顎前方牽引装置 |
抜歯/非抜歯 および抜歯部位 |
非抜歯 |
治療期間/通院回数 | 1年2カ月/5回 |
費用の目安 | 治療費:104,500円(税込み) 検査・診断料:44,000円(税込み) |
リスク・副作用 | 矯正器具の影響で、歯が磨きにくくなります 虫歯や歯肉炎のリスクが伴います 歯の移動による痛み、歯根吸収を起こす可能性があります 装置を爪や手で外したり壊したりしてしまうことがあります |
第二期治療
診断名 | 叢生 |
---|---|
年齢 | 14歳 |
使用した 主な装置 |
マルチブラケット |
抜歯/非抜歯 および抜歯部位 |
非抜歯 |
治療期間/通院回数 | 8カ月/14回 |
費用の目安 | 治療費:407,000円(税込み) 検査・診断料:44,000円(税込み) |
リスク・副作用 | 矯正器具の影響で、歯が磨きにくくなります 虫歯や歯肉炎のリスクが伴います 歯の移動による痛み、歯根吸収を起こす可能性があります 装置を爪や手で外したり壊したりしてしまうことがあります |
小児矯正・よくある質問Q&A
開始する時期(いつ頃始めたらいい?)
反対に噛んでいる歯が一ヶ所でもあれば早めにご相談を
でこぼこの歯であれば、極論を行ってしまえば、大人になってからでも治すことが可能です。しかし反対に噛んでいる歯の箇所があると、顎の成長が誘導・影響され、さまざまなリスクを生んでしまいます。
すぐ治療を始めたほうがよいのか、様子を見たほうがよいのかを含めて、丁寧に診断させていただきます。
このまま(今のまま)の歯並び・咬み合わせではダメですか?
大きく分けて3つのケースがあります
歯並びの状態にもよりますが、
- 必ず早めに治した方が良いケース
- 少し様子を見るケース
- やってもやらなくてもよいケース
…などなど、程度は分かれます。
必ず早めに治した方が良いケース
どこか一ヶ所の歯でも反対に噛んでいる場合です。放置してしまうと子どもが成長するにあたり、顎の成長、噛む癖、舌の使い方、等の発育に影響を与えてしまうためです。
少し様子を見るケース
一般的な「でこぼこ」や「スキマ」です。成長とともにそのままの状態で経過していく事がほとんどなので、将来的にキレイな歯並びにしたい、と思うようであれば、どこかのタイミングで矯正治療を始めなければいけないとは思います。いつ始めるかは、お子さんの永久歯への生え変わりの時期、精神発育のタイミングにより、変わってきます。なので様子を見ていつ始められるかをご相談いただくのがよろしいかと思います。
やってもやらなくてもよいケース
極々マイルドな「でこぼこ」や「スキマ」の場合です。これは歯が生えてくる過程の自然現象だったりもします。歯は最初から真っ直ぐ生えてくることはないんです。噛む力、唇や舌の力などで徐々に正しい位置に誘導されていくのが自然な歯の生え方です。このような場合は、稀ですが矯正治療をやらずに、放っておいても自然な歯並びなる場合があります。
どのようなケースでも、まずは矯正歯科を専門的に永くやっているドクターにきちんと診てもらうのが大事です。
子どもがまだ5歳で反対咬合なのですが矯正治療できますか?
取り外しタイプの装置で治すことが可能な場合があります
5歳 女児 受け口 / 治療期間:約8カ月
こちらの早期治療例は、5歳の女の子で受け口で相談に見えられたケースです。子どもの受け口改善装置の一つである取り外し式の「歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)」という装置を使用し、約8カ月の期間で治療が終了し経過観察に移行しました。
このように顎が正常に成長するように促すための装置で子どもの反対咬合が改善可能な場合があります。少しでも反対に噛んでいる様子が分かった時点で早めのご相談をおすすめしております。
主訴 | 受け口 |
---|---|
診断名 | 反対咬合 |
年齢 | 5歳 |
使用した 主な装置 |
歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド) |
抜歯/非抜歯 および抜歯部位 |
非抜歯 |
治療期間/通院回数 | 8カ月/5回 |
費用の目安 | 治療費:104,500円(税込み) 検査・診断料:44,000円(税込み) |
リスク・副作用 | 矯正器具の影響で、歯が磨きにくくなります 虫歯や歯肉炎のリスクが伴います 歯の移動による痛み、歯根吸収を起こす可能性があります 装置を爪や手で外したり壊したりしてしまうことがあります |
学校での冷やかし、からかわれたりが心配です
必ずしも矯正治療の優先順位は一番ではありません
当院の考え方として、矯正治療が日常生活の妨げになってはいけないと思っております。お子様やお母様のお考えや状況を尊重し、それでも頑張れるのだったら続けていいと思いますし、お子さんによっては、治療を中断してもよいと思います。学年が変わってからまた治療を再スタートさせたりという方法もございます。矯正治療の優先順位は必ずしも一番ではありません。まずはお気軽にご相談ください。
部活動をやっていますが矯正治療はできますか?
管楽器系の部活動はご相談を
具体的には、マウスピース(マウスガード)をお口に入れるようなスポーツ、管楽器を演奏する吹奏楽などをしているお子さんは矯正治療が難しい場合があります。どちらを優先させるかお子さんとお話しもさせていただきます。
矯正治療による副作用やリスクはありますか?
主に虫歯や歯周病などのリスクが伴います
矯正治療中は器具がお口に入りますので、歯が磨きにくくなるために虫歯や歯肉炎のリスクが伴います。
初めて装置を付ける時に必ずブラッシング指導を行いますが、毎日の家庭でのハミガキや仕上げ磨きをしっかり行っていただく必要があります。
当院は矯正専門クリニックなので、かかりつけ歯科医院へ虫歯の定期検診やフッ素塗布など定期的に行っていただくことをお勧めしています。
また、お子さんが全く矯正治療を望んでいない場合に、装置を爪や手で外したり壊したりしてしまうトラブルがあります。
歯並びの治療はほとんどの場合緊急性がないため、本人が治療をしたい気持ちになるまで待つこともあります。
ご家庭で「治療をがんばろうね」など励ましていただくと治療の助けになります。
ドクターより一言:母親目線の矯正治療
矯正歯科医師目線と母親目線の2つの目線があると思っております。顎の発育とともに心の発育も違うのがあるのが子どもです。
もちろん早めに始めなかければいけないケースもありますが、もう少し待ってからスタートしても決して遅くはないですよ、と言えるケースもあります。
その辺りのポイントを見極められてあげられるのは、やっぱり子育てをしている経験があってこそなのかなと感じています。
小児矯正の症例
こどもの治療例① 軽度の凸凹
治療開始時:(7歳 女児)/ 治療期間:7ヶ月
主訴 | 凸凹 |
---|---|
診断名 | 軽度叢生 |
年齢 | 7歳 |
使用した 主な装置 |
マルチブラケット |
抜歯/非抜歯 および抜歯部位 |
非抜歯 |
治療期間/通院回数 | 7カ月/7回 |
費用の目安 | 治療費:440,000円(税込み) 検査・診断料:44,000円(税込み) |
リスク・副作用 | 矯正器具の影響で、歯が磨きにくくなります 虫歯や歯肉炎のリスクが伴います 歯の移動による痛み、歯根吸収を起こす可能性があります 装置を爪や手で外したり壊したりしてしまうことがあります |
こどもの治療例② 中等度の凸凹(一部反対咬合)
治療開始時:(8歳 女児)/ 治療期間:1年2ヶ月
主訴 | 凸凹 |
---|---|
診断名 | 中等度叢生 |
年齢 | 8歳 |
使用した 主な装置 |
マルチブラケット、クワドヘリックス、拡大床 |
抜歯/非抜歯 および抜歯部位 |
非抜歯 |
治療期間/通院回数 | 1年2カ月/14回 |
費用の目安 | 治療費:495,000円(税込み) 検査・診断料:44,000円(税込み) |
リスク・副作用 | 矯正器具の影響で、歯が磨きにくくなります 虫歯や歯肉炎のリスクが伴います 歯の移動による痛み、歯根吸収を起こす可能性があります 装置を爪や手で外したり壊したりしてしまうことがあります |
こどもの治療例③ 重度の凸凹
治療開始時:(7歳 女児)/ 治療期間:1年10ヶ月
主訴 | 凸凹、歯が生えてこない |
---|---|
診断名 | 重度叢生 |
年齢 | 7歳 |
使用した 主な装置 |
マルチブラケット、クワドヘリックス、拡大床 |
抜歯/非抜歯 および抜歯部位 |
非抜歯 |
治療期間/通院回数 | 1年10カ月/22回 |
費用の目安 | 治療費:539,000円(税込み) 検査・診断料:44,000円(税込み) |
リスク・副作用 | 矯正器具の影響で、歯が磨きにくくなります 虫歯や歯肉炎のリスクが伴います 歯の移動による痛み、歯根吸収を起こす可能性があります 装置を爪や手で外したり壊したりしてしまうことがあります |
習い事のような感覚で矯正歯科治療も
ドクターより一言:「楽しく通える矯正歯科医院を目指して」
お習字やピアノ教室など、御稽古の先生方はご自宅のスペースを教室として解放されている例が多くあると思います。当院もそのようなスタイルでお気軽に矯正歯科に通ってほしいとの思いから矯正歯科医院を高崎の地にオープンいたしました。
小さな頃にお稽古事で養った経験や感覚は、その子が将来大人にになってからも必ず生きてくるかと思います。矯正歯科治療もまさに将来のお子様への投資であり、プレゼントだど思います。
習い事には上を見続ければ終わりはありませんが、矯正歯科にはきちんとした治療計画がありゴールがあります。
病院で病気を治すのではなく、自分自身がよりよくなるために通う。いやいや水泳教室やピアノを習うのではなく、自ら楽しんで矯正をする。装置の不快感や日常生活の支障など、大変なことは個人差であるかもしれませんが、それを乗り越えて歯並びが一歩一歩改善されていったときには、必ずその子とって将来プラスになると思うのです。
ぜひそういった楽しみながらの矯正治療に通っていただけたら嬉しく思います。
当院の小児矯正の特長
成長予測をしてゴールを決めます
人間は体や性格など個人差があるように、お子さんの歯や顎の形態、成長の仕方も十人十色です。当院では、歯や顎の形態を診断し、そのお子さんの成長予測をしながらゴールを決めていきます。
成長予測について
「小さな頃から顎の成長の予測が本当にできる(読める)のですか?」たまにいただくご質問です。当院では「バイオプログレッシブセラピー」という子どもの顎骨の予測をする矯正歯科の専門分野の概念を取り入れており、今までに数多くのお子さんの矯正治療に従事してきております。このバイオプログレッシブセラピーに基づく矯正歯科治療は1970年代からの長い実績のある治療方法です。
参照リンク:BSCジャパン https://bsc-japan.jp/
当院に設置してある矯正歯科用のレントゲン(セファロ)で撮影したデータを読み取ることで、また人間の生体・生育学の分野にのっとり、成長予測をすることが可能です。歯の移動量、お口元の変化を予測した設計図をお作りし、患者さん個々の診断と計画に基づき、適正な位置への歯の移動をフローに従って矯正歯科治療を進めていきます。
お子様の顎の骨の成長予測をしながらの矯正歯科治療を行うクリニックは限られており、もちろん子どもの顎が100%予測通りになるわけではありません。しかし当院では逆に、予測をしないで治療計画を立てるよりも、成長予測をして矯正治療を進めたほうが、よりよい治療結果につながるとの考えから、成長予測による矯正歯科治療を導入しております。